後藤さんが牙を剥く

声豚腐女子のジャングルポッケ

宗教と遅延とHANDEAD ANTHEMと私、2019、2020、それから2021

人が自ジャンルにハマったきっかけって読むの面白いよね!
ひさびさにこのブログ開いたらsideMに落っこちた当初に書いた文章出てきてだいぶ面白かったので、ここ半年弱をかけていま私が沈んでいる沼、『HANDEAD ANTHEM』に落っこちた経緯をざっくりまとめ。

◾️ HANDEAD ANTHEMとは
“EDM×ゾンビ” をコンセプトに展開する音声ドラマ系ジャンル!
声優オタク的には4人の声優が16キャラクターを演じていてすっげー! というところが強い魅力! 
(ちなみにメインの4人ではないけれど、70以上のモブキャラを一人で演じられている方もいる。ある人曰く『声優使い回しコンテンツ』)
キャラクター16人の内訳は、4人組のチームが4つ。まあどこぞのディビジョン的なイメージを持っていただければ間違いない。声優4人の出身地にそれぞれがリーダー(HEAD)を務めるチームの本拠地が置かれている。
あと、音声ドラマ系の中では珍しく、ドラマはYouTubeでめちゃめちゃ無料公開されているので入りやすさがすごい。イベントの朗読劇パートのアーカイブ公開があったり、こないだまで月に3、4本のペースで新作ドラマが公開されたりと一言でまとめると供給がえぐい。キャラクターの誕生日に合わせた新規絵とグッズの公開があるし……。
コンセプトに合った新鮮な舞台設定とか、それによる入り組んだ人間関係も魅力だぞ!
EDMに関しては私はよくわかんねーが曲かっこいいぞ!

まあ詳しいことはホームページみてくれ。

◾️2019年、序章
2019年、HANDEAD ANTHEM通称ハンセムがシリーズスタートした。ようだ。こないだ1周年の生配信をしたので、おそらく7月に始まったんだと思う。
わざと曖昧な記述をした通り、この頃の私の認識は『K4がなんかするらしい』くらいのものだった。
K4は賢プロダクション所属の声優4人が会社を立ち上げ企画運営するみたいなコンセプトの、数ある若手男性声優ユニットの一つだ。と思う。私にはバラエティ番組を楽しむ素養がないので、声優オタク仲間に「今回やばいから見てくれ」と要請されないかぎり、もしくは朗読が見られるとかそういうことがないがぎり触れない。『K4がなんかするらしい』についても、声優本人たちのツイートかリツイートで知った。
確か、一度公式サイトを見に行ったと思う。
キャラクターが16人いてキャストが4人なのか! へえー! sideMとかで聴く時と全然違う声ある! 声優さんてすっげー!
となった。
なって終わった。
ていうか名前が特殊すぎてよくわかんなかった、というのが一番でかい。
ざっとみて「ずみってどういう気持ちでつけた名前なんや」「溺……?」「あっ私この人絶対好きにならないタイプだ怖い」など文句を言っていた。ちなみに最後の怖いと言っていた子が現在の私の推しになったのでマジ何が起こるかわからない。

◾️TLの様子がおかしい
年も明けて2月の終わり頃だろうか、TLに「宗教」という言葉が散見されるようになった。怖。別に熱心な宗教家をフォローした記憶はないのでよく見たら、どうやらハンデッドアンセムというジャンルにハマっているらしかった。その中のdevaというユニットのCDがやべーらしい、ということが読み解けたので、とりあえずホームページを見に行った。あっこれみたことある。ふうん……?
そしてこの月、新型コロナウイルスがどんどん流行していき、2月の終わりごろになって3月頭に予定されていたイベントの中止が発表された。

◾️宗教に出会いたい
イベントが中止になった私はフラストレーションが溜まっていた。そもそも年度末年度始めは職種柄繁忙期だ。仕事で溜まったストレスを発散するところがなかった。何かに夢中になりたい。そう強く思った時に、ふと「宗教」の存在を思い出した。
宗教、なれば。
私を救ってくれるのではないか?
書いてて気持ちわりーなと思ったが、当時の私は半ば本気だった。今にして思えばけっこう参っていたのだと思う。推しの廃業にキャスト変更にイベントの中止、長い繁忙期に新年度への不安、拡大していく未知のウイルス。それらを忘れられるような何かが欲しかった。当時のラインを見返したら「心がさみしいの……何か信仰したい」などと言っていてだいぶ限界だった。頭が。忙しくて心が死にかけているので宗教を望むって、入りがdevaなんだよな。

◾️遅延、紆余曲折
Twitterのログを見返したら、3月1日にアニメイトに行きハンセムのCDを探している。この頃はまだアニメイト店舗では決まったところでしか取り扱いがないんですよ、と教えてもらい、通販を検討。迷いに迷って9日にアニメイトオンラインにて通販を申し込む。取り寄せだったが、まあそこまで深く考えていなかった。
まさか3ヶ月も待たされると思っていなかったのである。
(ちなみに3ヶ月待っても音沙汰がなかったのでキャンセルを申し込んだ)
この時注文したのは福岡支部deva(TLに散見された“宗教”がこれ)、広島本部B.U.H(三次利狂のcv増元拓也さんに別口でハマってのチョイス)、それぞれのチームのHEADの歌唱の主題歌「WANTED HANDEAD」のCDであったが、待てど暮らせど発送されない。一度通販サイトに質問を送りつけたが、きちんと発注は行なっているという返答のみであった。
2週間ほど待っていたが待てなくなり、“宗教”の後に4チームのCDのラストを飾る沖縄支部のCDが発売されたのもあって、それと買えていなかった高知支部のCDをハンセムの公式通販で注文した。
3日で届いた。

◾️三次利狂とかいうひと
沖縄支部HIGH -TIDE、高知支部夜鳴のCDを聞いた私はまた一つ悩んでいた。
ハンセムはどうやら、ハマれそうな沼、夢中になれそうなコンテンツだということがわかったからだ。同一の声優さんが担うキャラクター同士が会話をするなんていう、そんじょそこらではみられないような場面まで見られた。キャラクター同士もあまりギラギラしておらず心に優しい。その癖なんだか闇深そうだ。掘り甲斐がある。
なので残りのCDが欲しいのだが、もう先だって注文している。そして届かない。
だからといって公式通販で注文して、直後先に注文していた分が発送されたら? 二重にお金がかかるのもあるし、ただでさえ物が溢れかえっている部屋にさらに聞かないCDが増えるのは困る。
なかなか踏み出せなかったが、あるものが公式から投下された。
ペンライトに特典でつくDVDのサンプル映像だ。
前述したが、当時別口で増元拓也さんにハマっていた。そこにこれだった。
正直、その別口、別ジャンルでの彼の芝居も、そもそも知ったきっかけのsideMの彼とも三次利狂は様子がてんで違う。バリトンをどろどろに煮詰めたあとに冷たい雪解け水を流し込んだみたいな声の質もそうだし、立ち姿もそうだ。怪しさ、色気。あと成人男性のおでこに弱いのだ、私は。
サンプル映像を見た時、しばし正気を失ったような覚えがある。ごろごろ転げ回り頭を抱え奇声を発したのち、「好きだ……」と口から出た。
好きだ。なんかもうそれしかなかった。
悩み事と天秤にかけたのち、どんどん進むイベント自粛とコロナの蔓延、その最中に通常月の4倍ほどの残業をこなすうちにもうどうでもよくなり、2週間ほどたってDVD特典付きペンライトと福岡・広島・主題歌のCDを購入した。
これも3日で届いた。
公式通販はすごい。

◾️君だけは好きにならないはずだった
同人誌みたいなタイトルをつけてしまったがマジでこれだったので聞いて欲しい。
ここまでで、発売されているCDの全部を購入した私である。ティーンエイジャーの頃からドラマCDに親しんでいた身であるので、踏み込んでしまえばあっという間に落ちてしまった。なんなら履修するドラマはYouTubeの公式チャンネルに沢山あったし、その最中に、キャラクターひとりひとりに焦点を当てたDROPシリーズという10分程度の音声ドラマが毎週のように無料で配信されるなどして、ひと息つく暇がまったくなかったというのが強い。公式の供給に勝るものはなし。聞いているかいろんなジャンルよ。
そんな中で、自分で一番意外だったのは推しの存在だ。
比作天外(ひっつくりてんがい)
という妙な名前の彼は、既に記した通りに「絶対好きにならない、怖い」キャラクターだ。
全体的に白い。目が怖い。瞳孔が開いている、という表現であっているのかわからないのだけど、簡単に言うと目がイっちゃってる。29歳という年齢にして、サンプルボイスの発言が突飛だ。これは私が好きになるキャラクターの系列から大きく逸れている。なんなら真逆だ。
だったはずなんだけどなあ。
B.U.Hのドラマに、天外が「ワタシ、くらむん好きだよー。イヤイヤしないで、親指拾ってくれたから!」と言う場面がある(比作天外の左指は事あるごとに行方不明になる)。あって、そこで、あーこの子好きだな、と思ったのだ。
人に対して臆面もなく『好き』と断言できるところ。当時割と冷たい対応をしてくる(常識的なだけかもしれないが、友好的ではない)眩の、いい面を見ているところ。ぱっと具体的なエピソードを上げられるところ。一人称に至るまで、完璧だなあ、と感じて、そこから怖いとは思わなくなった。
突飛だけど、突飛の中にちゃんと道筋があるんだろうなあと思い至ったからかもしれない。

■なんだろうこのメモ
上までの文章を、今偶然見つけて読んだ。日付を見るとちょうど一年前の私の文章である。書いたはいいが面倒になってほっといたんだろうか。それかシメの文章が浮かばなかったのか。
かわいそうなのでブログに載せることにする。

ちなみに今日に至るまでで、私は過去編ドラマで天外と溺のやりとりの可愛さに頭を抱えたり、テンペストでヤキモキしたり、ライブ現地に行きコウ様への信仰心を朧げながら理解したり、その場で新キャラ新キャストの発表を食らって思わず声が漏れたり、ライブの行き来で三回転倒してスカートを破いたり、ソロ曲のっけから天外くんでぶっ倒れたり、朗読劇にはいけなかったり、した。たぶんまだまだハマってると思う。お世話になります。